枝杜来姫の展示室

凍りついた刻を古い電子レンジに押し込んで
解凍時間数百年

君のためにわたしは
何かすることが出来たのだろうか

あの日の青色と

後悔と失念が支配する春の日
鮮血が綺麗だったよと
笑っていた君の眼に移る

いつかの赤色を

君が求めた真実は
わたしの事実と一致しなかった

故障寸前崩壊後
温まり過ぎた刻を真新しい冷凍庫に押し込んで

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