枝杜来姫の展示室

彼は毎晩
音もなくわたしの隣に滑り込み
恐怖と苦痛を与える

陽が昇り
あなたが目を醒ます頃にはもういない

腫れたまぶた
痣だらけの肌
ちぎれ落ちた髪

あなたは気付かない
何も言わないまま接吻をして
行ってしまう

陽が落ちることを知らない孤独は
誰も呼ばないまま

あなたが帰る夜を待ち
彼が来る夜を忌んで

つながれたままうなだれる

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